「もう体力的に限界、もう少し楽に働ける職場に移りたい」そう思って「看護師 楽な仕事」と検索したあなたへ。
誰にとっても楽な看護師の仕事はありません。でも何を「しんどい」と感じるかは人によって大きく変わります。
私は大学病院のICU・CCU・救急救命で12年、クリニックで2年、治験コーディネーター(CRC)として12年働き、今はケアマネジャーとして働いています。
この記事では看護師として働く職場だけでなく、看護師経験を活かして働ける仕事も含めて私が実際に感じた「楽さ」をランキング形式で紹介します。そして一般的に楽と言われる看護師の仕事についても実体験を交えてお伝えします。
「楽」の定義から:4つの軸で考える
ひとくちに「楽な仕事」といっても人によって求めるものは違います。
- 体力:立ち仕事、移乗介助、走り回る場面がどれくらいあるか
- 精神面:急変対応や命に直結する判断のプレッシャーがどれくらいあるか
- 夜勤:夜勤の有無や回数、夜勤中の負担
- 残業・休み:定時で帰れるか、希望する日に休みやすいか
給与の高さは今回のランキングには含めていません。夜勤がない職場では手当が減るなど負担が軽くなる一方で病棟勤務より収入が下がることもあるからです。
※評価は私が実際に勤務した職場での経験に基づいています。同じ仕事でも勤務先や雇用形態によって働きやすさは異なります。
【実体験】私が経験した仕事の本音ランキング
比較の基準にしたのは私にとって最初の職場で、最も負担が大きかったICU・救急での勤務です。そこから体力面や精神面の負担がどれくらい減ったかを基準に順位をつけました。
1位:治験コーディネーター(CRC)|病棟にはない「フリーの日」
体力的な楽さ:◎/精神的な楽さ:◎/夜勤の少なさ:○/残業・休み:◎
私の経験では断トツの1位が治験コーディネーター(CRC)です。
私が勤務していた治験専門施設では投薬日が最も忙しく、日によって仕事量に大きな差がありました。投薬日は決められた時刻に投薬や採血検査を進める必要があり、時間管理にはとても神経を使います。
でも投薬日以外は、朝の採血などが終わると比較的落ち着いて、翌日の準備や事務作業に取り組める日もあります。
夜勤は月に2回ほどありました。私の職場では健康成人を対象としたI相試験が中心だったため、決められた時間のラウンド以外は休息を取ることができました。
もちろん、CRCならいつでも楽というわけではありません。投薬日は時間との勝負ですしプロトコールから外れないように確認を重ねる緊張感があります。それでも私にとっては患者さんの命に直結する急変対応から離れられたことが精神面で最も大きな変化でした。
私がCRCを辞めたのは仕事が嫌になったからではありません。自宅から職場まで1時間ほどかかり、子どもの進学を機に通勤との両立が難しくなったためです。通勤の問題がなければそのまま続けたかった仕事です。
CRCの詳しい仕事内容は「CRCの仕事内容と1日の流れ」、夜勤については「CRCに夜勤はある?」で紹介しています
2位:ケアマネジャー|体力的には最も楽、ただし看護の仕事からは離れる
体力的な楽さ:◎/精神的な楽さ:○/夜勤の少なさ:◎/残業・休み:◎
体力面だけで比べるとケアマネジャーが最も楽だと感じています。
私の勤務先では夜勤やオンコールがなく残業もほとんどありません。訪問や会議はありますが病棟のように移乗介助をしたり、一日中立ちっぱなしで動き回ったりすることはありません。自分で予定を組み立てやすくパート勤務で家庭と両立しやすい点も助かっています。
それでも2位にした理由は主に2つ。
一つ目は、看護師資格だけではケアマネジャーになれないことです。介護支援専門員の試験に合格し研修を受けて資格を取得する必要があります。
二つ目は、医療処置などの「手を動かす看護」から離れることです。利用者さんや家族、病院、介護サービス事業所などとの連絡調整や書類作成が仕事の中心になります。
支援が難しいケースを担当したときや複数の調整が重なったときには、精神的に疲れることもあります。体は楽になりましたがその分、頭と気を使う仕事だと感じています。
私はまだケアマネジャーとしての経験は長くありませんが、今のところ夜勤や体力面の負担を減らしたい人には魅力のある仕事だと思っています。
仕事の実際は「ケアマネの仕事内容と1日のスケジュール」、資格については「ケアマネ試験の受験資格」にまとめています。
3位:クリニック看護師|夜勤はないが思っていたほど楽ではなかった
体力的な楽さ:○/精神的な楽さ:○/夜勤の少なさ:◎/残業・休み:△
「病棟がつらいならクリニックに転職すれば楽になる」と考える方は多いと思います。確かに夜勤がなくなることは体への負担を減らすうえで大きなメリットです。急変対応の頻度も病棟より少なく命に直結する緊張感は和らぎました。
ただ私の実感は「思っていたほど楽ではない」でした。
診療時間中は患者さんが途切れず立ちっぱなしになることもあります。午前診療と午後診療の間に長い休憩がある勤務形態では実働時間は短くても一日の拘束時間が長くなります。
また、少人数で勤務しているクリニックでは一人が休むとほかのスタッフへの負担が大きくなるため、希望する日に休みにくいこともあります。人間関係が合わなかった場合に逃げ場が少ないこともデメリットです。
「とにかく夜勤をなくしたい」という人には有力な選択肢です。ただし、体力や拘束時間、休みやすさまで含めて楽になりたい場合は診療時間やスタッフ数をよく確認してから選ぶことをおすすめします。
番外編:ICU・救急の病棟看護師|私にとっての比較基準
体力的な楽さ:×/精神的な楽さ:×/夜勤の少なさ:×/残業・休み:×
私がICU・CCU・救急救命で働いていた頃は、多い月で7回ほど夜勤がありました。常に急変と隣り合わせで休憩を十分に取れない日もありました。
重症患者さんの状態を観察しわずかな変化を見逃さず、その場で判断する仕事には大きなやりがいがありますが体力的にも精神的にも負担の大きい働き方でした。
夜勤手当があるため給与は高くなりましたがそれは大きな負担に対する手当でもあります。30代に入ってからは夜勤後の疲れが抜けにくくなり「この働き方をいつまで続けられるだろう」と考えるようになりました。
夜勤がつらくなってきた方は「30代で夜勤がつらい看護師へ」も読んでみてください。
「楽」と言われる看護師の仕事
私は未経験ですが、転職を考えるなら知っておきたい職場です。
- 健診センター・検診バイト:採血と計測が中心でルーティン化されており、夜勤なし・残業少なめ。人気が高く倍率も高い
- 献血ルーム:急変リスクの低い健康な方が対象。土日勤務はあるが体力負担は軽い
- 保育園看護師:医療処置はほぼなく、健康管理と保健指導が中心。給料は低め
- デイサービス:夜勤なしで日曜休みが多い。入浴介助がある施設だと体力は使う
- 治験専門病院の看護師:健康成人対象で急変がまずない、私の経験に一番近い穴場。求人は少ないがCRC系の求人サイトで見つかることがある
共通する注意点はひとつ。「楽」と言われる職場は給料が下がり、人気が高いということです。求人が出たときに動ける準備をしておくことが大事です。
転職しなくても楽になれる場合がある:「外来異動」という選択肢
もうひとつ、転職の前に知っておいてほしい選択肢があります。院内異動で外来に移るという方法です。
私は子どもが産まれてから夜勤ができなくなり、外来に回してもらいました。夫が土曜も祝日も出勤する必要があり「自分は土日祝に働けない、夜勤はしたくない」という条件で働き方を変える必要があったからです。外来なら日勤のみ・カレンダーに近い勤務なので家庭と両立できました。
同じ職場には産後も病棟に残って月1回だけ夜勤をしながら働き続ける人もいました。夜勤を完全にやめるか、回数を減らして続けるか。病院の規模によっては退職しなくても働き方を調整できる余地があります。
「もう限界だから転職」と決める前に、外来異動や夜勤免除・回数調整の相談ができないか一度職場に聞いてみる価値はあります。転職はそれからでも遅くありません。
楽な仕事に移る前に考えてほしいこと
最後に、3回転職した立場からひとつだけ。
「楽になりたい」の中身を分解してみてください。夜勤をなくしたいのか、急変の緊張感から逃れたいのか、時間の余裕がほしいのか。それによって選ぶべき職場は変わります。私の場合は「急変の緊張感」と「夜勤」が限界のサインでその両方を解決できたのがCRCでした。
看護師の資格を活かせる働き方は病棟以外にもたくさんあります。全体像は看護師資格を活かせる働き方9選に、病棟以外の選択肢は病棟を辞めたい看護師におすすめの仕事にまとめているので、あわせて読んでみてください。
まとめ:楽さの正体は「何から解放されるか」
- 完全に楽な看護師の仕事はないが「しんどさの種類」は職場でまったく違う
- 実体験ランキングは 1位CRC、2位ケアマネ、3位クリニック
- CRCは「何もない日」があり有給100%消化。急変の緊張感から解放される
- ケアマネは体力最楽だが、別資格が必要で「手を動かす看護」からは離れる
- クリニックは夜勤なしだが、立ち仕事と拘束時間で意外と消耗する
- 健診・献血ルームなど定番の「楽な職場」は人気が高く、給料は下がる
- 転職の前に外来異動や夜勤の回数調整など「院内で働き方を変える」相談も検討の価値あり
- 「何から解放されたいか」を分解すると選ぶべき職場が見えてくる
体力の限界は甘えではなくて転職のサインです。すり減り切ってしまう前に動き始めてください。


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