「CRCに転職したいけれど、院内CRCとSMOは何が違うの?」
求人を探し始めると同じCRCでも「院内CRC」と「SMO所属CRC」という2つの働き方があることに気づきます。
私は大学病院のICU・CCU・救急救命で12年働いたあと、クリニックを経て、第I相の治験施設で院内CRCとして12年間働きました。
SMOで働いた経験はないので院内CRCについては実体験を、SMOについては日本SMO協会などの公式情報をもとにお伝えします。
結論からいうと、大きな違いは仕事内容よりも「どこに所属して、どのような環境で働くか」です。
院内CRCとSMO所属CRCの違い
| 比較項目 | 院内CRC | SMO所属CRC |
|---|---|---|
| 雇用主 | 病院・クリニックなど | SMO企業 |
| 働く場所 | 雇用された医療機関 | SMOが支援する医療機関 |
| 立場 | 医療機関の職員 | 外部から医療機関を支援 |
| 研修 | 医療機関による | 企業の研修がある場合が多い |
| 勤務地 | 基本的に同じ施設 | 配属先が変わる場合もある |
| 給与 | 医療機関の給与規定 | SMO企業の給与規定 |
実際の仕事内容や勤務条件は、医療機関や会社によって異なります。
CRCの基本的な仕事内容は共通している
所属先は違ってもCRCの基本的な役割は同じです。
CRCは治験が安全かつ計画どおりに進むように、被験者、医師、院内スタッフ、製薬会社の担当者をつなぎます。
主な仕事は次のとおりです。
- 治験開始前の準備
- 同意説明の補助
- 被験者のスケジュール管理
- 診察や検査への立ち会い
- 併用薬や有害事象の確認
- 医師や院内各部署との調整
- 製薬会社のモニターへの対応
院内CRCは医療機関の職員として働く
院内CRCは病院やクリニック、治験専門施設などに直接雇用されるCRCです。
同じ組織の職員として働くため、医師、看護師、臨床検査技師、薬剤師などと関係を築きやすいことが特徴です。
私の職場でも、治験が始まる前には複数の職種と打ち合わせを行っていました。スタートアップといった会議は必ず行われます。
私が働いていた第I相施設ではCRC業務に加えて、採血、心電図、投薬後の観察や夜勤も行っていました。
そのため「院内CRCなら夜勤がない」「看護業務はしない」とは限りません。応募前に、CRC以外の業務を兼務するか確認する必要があります。
給与や福利厚生は医療機関の規定に沿って決まります。看護師経験が基本給に反映される場合もありますが、夜勤が減ることで病棟時代より手取りが下がる可能性もあります。私のいた病院は有給100%消化可能などメリットも多くありました。
SMO所属CRCは企業の職員として働く
一方SMOは医療機関と契約し、治験が適切に進むように支援する会社です。
SMO所属CRCは病院の職員ではなく、SMO企業の職員として、契約している医療機関で治験を支援します。
SMOには、未経験者向けの研修制度を設けている会社があります。日本SMO協会でも、会員企業のCRCに対する教育研修基準を定めています。
未経験からCRCを目指す人にとって研修や配属後のフォローを受けられることは安心材料になります。
一方で、配属先の医療機関が変わったり複数の施設を担当したりする場合があります。
求人を見るときは会社の所在地だけでなく、実際に働く医療機関、担当エリア、直行直帰や転勤の有無も確認しましょう。
求人票と面接で確認したいこと
院内CRCとSMOのどちらを選ぶ場合も、次の点を確認しましょう。
- 実際の雇用主と雇用形態
- 普段働く医療機関
- 研修と独り立ちまでの流れ
- 看護業務や事務業務を兼務するか
- 早出、残業、休日出勤、夜勤の有無
- 配属先の変更や移動範囲
- 基本給、賞与、手当、退職金
私は給料の高さだけでなく「5年後も無理なく続けられるか」で選ぶことが大切だと思っています。
まとめ:所属先と働く環境を比べよう
院内CRCとSMO所属CRCは、どちらも治験を支えるCRCですが雇用主と働く環境が異なります。
- 院内CRCは医療機関の職員として働く
- SMO所属CRCは企業の職員として医療機関を支援する
- 院内CRCは同じ施設で経験を深めやすい
- SMOは研修を受けながら幅広い経験を積める可能性がある
私は院内CRCとして12年間働きましたが、病棟の急変対応から離れながら看護師としての観察力や調整力を活かせる仕事でした。
「どちらが一般的によいか」ではなく、自分が無理なく続けられる職場かどうかを基準に選んでみてください。
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