
モニタリングでは、みんな何をどこまで聞いているんだろう?
職場では「20分くらいで」と言われていますが、私は平均30分ほどかかります。
訪問先までの往復時間を含めると、1件で1時間近くかかることもあります。
時間はかかっていても雑談が中心になり、「必要な情報を聞き逃していないかな」「確認するべきことをきちんと聞けているかな」と不安になることがあります。
そこでこの記事では、毎月のモニタリングで確認したい内容を、訪問時に使いやすい7項目にまとめました。
モニタリング訪問で確認したい7項目
- 本人の体調や生活に変化がないか
- 介護サービスを予定どおり利用できているか
- サービスへの不満や困りごとはないか
- ケアプランの目標に近づいているか
- 自宅での暮らしや住環境に変化がないか
- 家族の介護負担が増えていないか
- 新しい困りごとや希望、ケアプラン変更の必要性はないか
状態が安定している人は短時間で終わることもありますが、体調や生活に変化があれば必要な項目を掘り下げて確認します。
大切なのは訪問時間の長さではなく、利用者さんの変化を把握し今の支援を続けてよいか判断できることです。
訪問でそのまま使えるモニタリングチェックリスト
ここからは、私がモニタリングで確認している内容を紹介します。
まずは、訪問時にそのまま使えるチェックリストで全体を確認し、そのあとに時間の目安や項目ごとの聞き方を詳しく説明します。

時間がない方は、最初の表だけでも参考にしてください。
| 確認項目 | 質問例 |
|---|---|
| 体調・生活 | この1か月で体調や生活に変化はありましたか? |
| サービス利用 | デイやヘルパーは予定どおり利用できましたか? |
| 満足度 | サービスで困っていることはありませんか? |
| 目標の達成状況 | 前よりできるようになったことはありますか? |
| 自宅での様子 | 転倒や服薬、食事などで変わったことはありますか? |
| 家族の負担 | 介護の負担や困りごとは増えていませんか? |
| 新しい希望 | 今後、利用したい支援や困っていることはありますか? |
モニタリングは何分くらい?10分でもいい?
導入文でもお伝えしたように、私のモニタリング時間は平均30分ほどですが、すべての利用者さんに同じ時間がかかるわけではありません。
状態が安定している場合は、10分ほどで終わることもあります。
調べてみると、モニタリングに「何分以上」という決まりないことがわかりました。
| 利用者さんの状況 | 私の訪問時間の目安 |
|---|---|
| 状態が安定している | 10~20分 |
| サービスについて相談がある | 30分前後 |
| 体調変化や家族の悩みがある | 1時間近く |
担当件数が増えると訪問時間だけでなく、移動や記録にかかる時間も考える必要があります。
私の担当件数の増え方や20件前後を受け持って感じたことは、新人ケアマネの担当件数は何件?10か月目までの件数推移と実感にまとめています。
モニタリングで確認したい7項目
厚生労働省の記載要領では利用者・家族の意向や満足度、目標の達成度、サービス事業者との調整、ケアプラン変更の必要性などを記録するとされています。
これを実際の訪問で使いやすい7項目に整理しました。
1.体調や生活に変化はないか
最初に前回の訪問から体調や生活が変わっていないか確認します。
・この1か月で体調に変化はありませんでしたか?
・転倒したり、病院を受診したりしたことはありませんか?
・薬の変更はありませんでしたか?
・食事や睡眠、排泄で気になることはありませんか?
「変わりないですか?」だけでは「変わりない」で終わるため、項目を分けて聞くようにしています。
2.サービスを予定どおり利用できているか
デイサービス、訪問介護、訪問看護などを予定どおり利用できているか確認します。
休んだ日がある場合は、体調不良、本人の拒否、家族の都合など、理由も聞いておきます。
3.サービスに困りごとはないか
サービスの満足度を確認します。
・デイサービスはどうですか?
・ヘルパーさんにお願いしにくいことはありませんか?
「問題ありませんか?」と聞くより「困っていることはありませんか?」と聞いた方が話してもらいやすいと感じます。
4.ケアプランの目標に近づいているか
ケアプランに書かれている短期目標を確認します。
例えば「安全に外出できる」という目標なら実際にどこまで外出できたか、転倒や不安はなかったかを聞きます。
目標を達成できたかだけでなく今の目標を続ける必要があるかも考えます。
5.訪問時に見るポイント
本人の話だけでなく自宅での様子も見ます。
座って話すだけでなく、利用票に判子をもらうためにわざと動いてもらうようにしています。
・歩き方や立ち上がり
・室内の整理状況
・手すりや福祉用具の使用状況
・薬の管理
・室温や季節への対応
訪問だからこそ気づける変化があります。
6.家族の負担が増えていないか
本人の状態が変わっていなくても家族の負担が増えていることがあります。
・介護で困っていることはありませんか?
・夜は眠れていますか?
・今のサービスの回数で大丈夫ですか?
本人の前では話しにくそうな場合は、家族の表情や様子にも注意します。
7.新しい困りごとや希望はないか
最後にこれから希望することを確認します。
・サービスを増減したいですか?
・福祉用具を検討したいですか?
・ショートステイを利用したいですか?
・通院や買い物に困っていますか?
・家族だけでは介護が難しくなってきたと感じますか?
新しい課題があればケアプランの変更やサービス事業所との調整が必要か判断します。
20~30分で進めるための順番

モニタリングを20~30分で進めたいときは、最初に時間の目安を伝えておくと話を整理しやすくなります。

「今日はこの1か月の様子を、30分ほどで確認させてください」と伝えてから始めてもよいと思います。
私は訪問前に記録や地域連携シートを見て、確認したいことを2~3個決めています。
例えば、初回訪問で確認できなかった年金や所得、受診状況、家族の連絡先などです。
年金や所得は聞きにくい内容なので、

「利用できる制度やサービス料金を確認するために伺ってもよいですか?」
と、聞く理由を先に伝えるようにしています。
確認する順番は、次のように優先順位をつけると進めやすくなります。
- 訪問前聞くことを2~3個決める
前回の記録や地域連携シートの空欄を確認します。
- 最初に体調・生活・自宅内の変化(①・⑤)
転倒、受診、薬、食事、睡眠などを確認します。
- 次にサービスの利用状況と家族の負担(②・③・⑥)
サービスの困りごとや家族の負担を確認します。
- 続いて目標の達成状況と新しい希望(④・⑦)
目標に近づいているか、新しい希望がないかを聞きます。
- 最後に不足している情報と今後の対応
今回確認すると決めた情報を聞き、必要な対応を共有します。
モニタリング前・中・後のチェックリスト
モニタリングは利用者宅で話を聞くだけでは終わりません。
訪問前に前回の記録やケアプランを確認し、訪問後は記録や関係者への連絡を行います。
私自身が確認漏れを防ぐために意識していることを、訪問前・訪問中・訪問後に分けてまとめました。
訪問前に確認すること
- □ 前回のモニタリング記録と支援経過を確認する
- □ ケアプランの長期・短期目標を確認する
- □ 短期目標や認定有効期間の終了日を確認する
- □ 各事業所から届いた計画書や報告書を読む
- □ サービスの欠席や予定変更がなかったか確認する
- □ 前回から継続して確認する課題を整理する
- □ 利用票など、持参する書類を準備する
私は訪問前に「今回、必ず聞くこと」を一つか二つ決めるようにしています。
前回の記録を読まずに訪問すると、以前相談された内容の確認を忘れてしまうことがあるからです。
訪問中に確認すること
- □ 体調や日常生活に変化がないか
- □ 転倒、受診、入院、薬の変更がなかったか
- □ サービスを予定どおり利用できているか
- □ サービスへの不満や困りごとがないか
- □ ケアプランの目標に近づいているか
- □ 歩行、服薬、福祉用具など自宅での様子に変化がないか
- □ 家族の介護負担が増えていないか
- □ 新しく困っていることや希望がないか
- □ ケアプランを変更する必要がないか
- □ ケアマネから連絡・調整する内容がないか
質問への回答だけでなく、本人や家族の表情、歩き方、室内の様子なども確認します。
世間話の中から本人が困っていることや家族の負担が見えてくることもあります。
訪問後に行うこと
- □ 実際に訪問した日付でモニタリング記録を残す
- □ 本人・家族の意向とサービスへの満足度を記録する
- □ ケアプランの目標達成状況を記録する
- □ ケアプラン変更の必要性を判断して記録する
- □ 事業所や医療機関へ必要な連絡をする
- □ 依頼されたことを支援経過に残す
- □ 次回までに確認する課題を整理する
- □ 担当者会議やケアプラン変更が必要か検討する
訪問後の連絡や調整を後回しにすると、誰に何を伝える予定だったのか分からなくなることがあります。
すぐに対応できない場合もまず支援経過に「誰に何を確認するか」を残すようにしています。
モニタリング後の記録も忘れずに
確認した内容に加え、ケアマネとしての判断や今後の対応も記録します。
「変化なし」の場合も、何を確認して変化がないと判断したのかが分かるように残しましょう。
記録例
利用者宅を訪問し、本人・長女と面談した。
体調や生活状況に大きな変化はなく、サービスも予定どおり利用できている。
本人・家族から新たな要望や困りごとは聞かれず短期目標に沿った生活を継続できているため、現行のケアプランを継続する。
モニタリング以外にもケアプラン作成や担当者会議、給付管理など、新人ケアマネが覚える仕事はたくさんあります。
私が未経験から仕事を覚えていった過程は、新人ケアマネは何から覚える?未経験で戸惑ったことと仕事の覚え方で紹介しています。
まとめ:時間より必要な変化を確認できたかが大切
ケアマネのモニタリングに「何分なら正解」という決まりはありません。
状態が安定していれば短時間で終わることもあり、体調の変化や家族からの相談があれば時間がかかることもあります。
20~30分で進めたいときは、訪問前に確認することを2~3個決め、次の順番を意識すると進めやすくなります。
- 体調や生活に変化がないか
- サービスの利用状況や家族の負担
- ケアプランの目標や新しい希望
私も、雑談だけで終わってしまい「必要な情報を聞けなかったのでは」と不安になることがありますが、モニタリングで大切なのは、早く終わらせることではありません。
利用者さんや家族の変化に気づき、必要な支援につなげられたかを振り返ることだと思います。
この記事が、自分なりのモニタリングの進め方を少しずつ見つけるきっかけになればうれしいです。
モニタリング以外の業務や実際の働き方を知りたい方は、「ケアマネの仕事内容と1日の流れ」も参考にしてください。
参考
・厚生労働省「居宅サービス計画書標準様式及び記載要領」
・厚生労働省「居宅介護支援事業所及び介護支援専門員の業務等の実態に関する調査」


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