はじめに:転職して半年、居宅ケアマネのリアルをお話しします
「ケアマネって実際なにをしているの?」「看護師からケアマネになったら働き方はどう変わる?」
私は都内の大学病院のICU・CCU・救急救命で12年、治験CRCで12年働いたあと2026年から居宅介護支援事業所のケアマネジャーとして働いています。まだ半年の新人ケアマネですがだからこそ「なる前に知りたかったこと」が鮮明にわかります。
この記事では居宅ケアマネの仕事内容と私の実際の1日の流れ、看護師時代との違い、そして正直「大変だな」と感じていることまでリアルにお伝えします。
居宅ケアマネの仕事内容
居宅ケアマネの仕事は大きく分けると次の4つです。
① ケアプランの作成
利用者さんの心身の状態や生活の希望を聞き取り(アセスメント)、どんなサービスをどれくらい使うかの計画書=ケアプランを作成します。看護師時代に看護計画を立てていた経験がそのまま活きる仕事です。
② モニタリング訪問(月1回)
担当利用者さんのご自宅を月1回訪問し体調の変化やサービスの利用状況を確認します。高齢の方のお話は脱線することも多く世間話を聞いている時間もけっこうあります。でもその雑談の中に生活の変化やご本人の本音が隠れていることも多いんです。
③ サービス担当者会議の開催
利用者さん・ご家族・各サービス事業所を集めてケアプランの内容をすり合わせる会議を開きます。多職種の間に立つ「調整役」としての腕の見せどころです。
④ 給付管理・事業所との連絡調整
毎月の介護保険の給付管理(実績の確認・請求関連の業務)に加え訪問で気づいたことを各サービス事業所にフィードバックする連絡業務があります。この業界、FAXや紙、電話でのやり取りがとにかく多いです(これは後述します)。
私の1日の流れ|夜勤なし・残業なしの働き方
実際の私の1日はこんな感じです。
| 時間 | 内容 |
|---|---|
| 8:30 | 出勤。FAXの確認、当日の訪問準備 |
| 10:00〜11:00 | 訪問1件目(モニタリング) |
| 11:00〜12:00 | 訪問2件目 |
| 12:00〜13:30 | 昼休憩・移動 |
| 13:30〜14:30 | 訪問3件目 |
| 14:30〜15:30 | 訪問4件目 |
| 15:30〜17:15 | 帰所して記録。訪問で気づいた点があれば各事業所へ連絡 |
| 17:15 | 退勤(定時) |
訪問は多い日で午前2件・午後2件。訪問を終えたら事業所に戻って記録を書き利用者さんから預かった要望や気づきを各サービス事業所に電話やFAXで伝えます。
私は残業をしたくないので定時で帰るようにしています。夜勤はもちろんありません。病棟時代の生活リズムを考えるとこの働き方の変化は本当に大きいです。
看護師時代との違い、3つ
違い① スケジュールを自分で組める
看護師時代は自分で予定を組むことなんてできませんでした。ナースコールや急変に振り回され、業務の順番は常に「病棟の都合」。ケアマネになった今は訪問の日程も1日の組み立ても自分で決められます。この裁量の大きさは想像以上に快適です。
違い② 記録のタイミングが自由
看護師は記録を随時とっていかなければならずリアルタイムの記録に常に追われていました。ケアマネの記録は自分のペースで書けます。私は基本的に勤務時間内に終わらせますが書ききれなかった日は、夜ひとりの時間ができてから落ち着いてまとめることもあります。
違い③ FAX・紙・電話の文化
これはカルチャーショックでした。治験CRC時代はメールでのやり取りが主でしたが介護業界はFAXと紙と電話で動いている場面がとても多いです。「え、これもFAXで送るの?」と最初は戸惑いました。慣れの問題ではありますが転職前に知っておくとギャップが小さくて済むと思います。
看護師経験が活きる場面
記録とケアプラン作成に抵抗がない
看護師は記録をとることが多く看護計画を立てることにも慣れています。アセスメント→計画→実施→評価という流れが体に染みついているのでケアプラン作成のハードルは低かったです。「看護師をやっていてよかった」と一番感じるところです。
医療知識がそのまま武器になる
主治医の意見書が読める、病状の変化に気づける、医療機関との連携で話が通じる。医療職出身であることは居宅ケアマネの現場で確実に強みになります。
「看護師出身のケアマネ」は現場で貴重
私の職場の同僚は年配の方が多く「看護師でこの年齢でケアマネをやる人は貴重だよ」と言っていただきました。医療ニーズの高い利用者さんの担当を任されやすいなど期待される場面は多いと感じます。
正直、大変なところ
いいことばかりではありません。半年働いて感じた「しんどさ」も正直に書きます。
地域の社会資源を知らないと仲介できない
ケアマネの本質は「つなぐ」仕事。でも地域にどんなサービスや施設があるかを知らないとそもそも仲介ができません。老人ホームひとつとっても種類がいくつもありさらに施設ごとに特色が違う。ネットの情報だけではわからないことが多すぎるんです。足を運び、人に聞き、少しずつ地域を知っていくしかありません。私はまだ半年なので「最初の1年はとにかく学ぶ」と決めています。
給料は看護師時代より下がる
正直に言うと介護・福祉業界の給料は安いと思います。夜勤手当のあった看護師時代と比べると収入は下がります。「働き方」を取るか「収入」を取るか、ここは転職前にしっかり考えておくべきポイントです。
利用者さんを選べない——困難事例のしんどさ
ケアマネは自分で利用者さんを選ぶことができません。担当して初めて「これは困難事例だ」と気づくこともあります。独居で経済的に厳しい方、精神疾患や知的障害のある方への対応は、正直かなり大変です。
私は半年で2件困難事例を担当しました。通常の何倍も時間を取られますし利用者からの着信を見るたびに気持ちが重くなる時期もありました。担当を外れたときはほっとしたのが本音です。これは多くのケアマネが経験することだと思うので「そういうこともある」と知っておいてほしいです。
まとめ:夜勤なし・定時帰りでも、看護師経験はしっかり活きる
- 居宅ケアマネの仕事は「ケアプラン作成・モニタリング訪問・サービス担当者会議・給付管理」の4本柱
- 夜勤なし・残業なしで、スケジュールは自分で組める
- 記録や計画立案、医療知識など、看護師経験は確実に武器になる
- 一方で、給料ダウン・地域の社会資源の勉強・困難事例など大変な面もある
「病棟以外の働き方」を探している看護師さんにとってケアマネは有力な選択肢のひとつです。まずは自分に受験資格があるかどうか確認してみてください。

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